札幌の空に響き渡る
パレスチナに連帯し、イスラエルを糾弾するシュプレヒコール
6月22日、札幌駅南口広場で、イスラエルのガザへの大量虐殺に抗議する集会がおこなわれました。
集会では抗議文が読み上げられました。
「イスラエルの攻撃から8か月が過ぎました。犠牲者は37000人を超え、がれきの下には1万人近くの人々が埋もれています。病院や学校も攻撃され、難民キャンプや支援物資を待つ市民の上にも爆弾が落とされるという状況はあまりにも非人間的であり、けっして許されることではありません。・・・ パレスチナ人民は過酷なイスラエルの攻撃にさらされながらも、不屈の精神でたたかい続けています。・・・私たちは、どのような困難な状況におかれても、人間としての尊厳を失わず、民族の自主と正義のためにたたかい続けるパレスチナ人民に連帯し、平和をかちとるまでともにたたかうことを宣言します」
在日パレスチナ人からのアピール文
「今、私たちは大量虐殺を目の当たりにしています。80年続いた占領下ではジェノサイドは初めてのことではありません。パレスチナ人はずっと抑圧され拷問され、浄化されつづけてきました。パレスチナ人は自由と解放のためにたたかっています。イスラエルは武器もなく食べ物もなく住居もなく安全でもない子どもたちや女性に対して大砲を使っているのです」
日本人が植民地主義者であった歴史を知る
デモ行進をした後、札幌市生涯学習センターにおいて、「パレスチナの正義と日本の進路」に関する集いが開催されました。
北海道議会議員で市民ネットワーク北海道の共同代表である石川さわ子氏が次のように来賓あいさつをしました。
「北海道において和人がアイヌ民族を侵略した歴史がきちんと教えられていません。このことは、イスラエルによるガザへの攻撃を許してしまっていることと共通しているように思えます。日本人が侵略者であり、植民地主義者であったことをしっかり受けとめられていないことが世界的な紛争も自分のことにはならず、デモも広がらないという理由の一つになっているのではと自戒を込めながら思っています」
ヨルダンからみる祖国パレスチナのいま
在日パレスチナ人で博士あるタスニム・カコラさんは、「ヨルダンからみる祖国パレスチナのいま」と題して以下のような報告をしました。
私はヨルダンで生まれ育ったパレスチナ人です。私はずっとヨルダンに住んでいて、パレスチナには住んだことはありません。しかし、私のアイデンティティはヨルダン人だけでなく、パレスチナ人です。植民地支配者にとっては、民族浄化や大量虐殺によってこのアイデンティティを消し去らなければなりません。西側メディアは西側諸国がイスラエルにより多くの子どもたちを殺すための武器と資金を提供できるようなプロパガンダを展開しました。多くの人々はこの事態を子どもたちにたいする戦争と呼びました。
米国の学生たちは、キャンパスで抗議行動を組織し、大学にたいするイスラエルのロビー活動に反対しています。
唯一の成果は、もっとも若い人たちからボイコットキャンペーンが全国で展開されたことです。スターバックスはヨルダンの首都アンマンにある支店の一つを閉鎖しました。
イスラエルとそれを支援する企業の製品をボイコットするキャンペーンは、多くの欧米のブランドに減産を余儀なくさせました。このボイコットキャンペーンの成功は、ヨルダンでは前例のないことです。